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そろそろ講演の内容を整理しないと。

金曜日の講演の内容を考えています。

内容はリーダーシップです。
研究者の立場から何か自由にモノ申していいとのことでした。

1時間15分のレクチャーと
1時間50分のワークを担当します(後者は主催者の方と一緒に担当)。

ただ、両方とも内容は自分で考えるということで、
目下はそのことばかり考えています。

早い段階で枠組みは作っていたので、
細かいところを詰めて、資料を作らないと行けないのですが、
なんだかpptを作ろうと思っても、なんだか乗らないので、
一度、文章にして考えてみようと思います。


ここでは頭の整理をするために、
依頼者へ送ったたたき台メールをもとにして、
考えを整理していこうと思います。


★★以下、たたき台メール★★

コンテンツに関しては、
今は出先なので詳しく書けないのですが、


レクチャーは
1、リーダー育成と業績はトレードオフの関係であり、組織に合うバランスを考える必要がある(リーダー育成に関する研究・理論の紹介)
2、人はリーダーに関して様々な捉え方をしているし、予想以上の期待をする(様々な理論の紹介)
3、1,2を踏まえて、いかに自分の組織に合うリーダー・マネジャー育成を考えるか

という3章構成。


ワークショップは
実際に自分の組織でリーダーを育てるために必要な物事は何かを考えるワークを考えています。

少し細かく言うと

1、(個人ワーク)
 自分がリーダーを発揮するorリーダーを育てる環境を書き出す(どのような規模・権限・環境があるのか等)
2、(グループワーク)
 リーダーやマネジャーにとって必要な特徴・行動などをブレストする
3、(個人ワーク)
 ブレストの結果を使って、「自分の職場でのイメージ(現在)」と「成長or育成後の目標(未来)」に分けて自分の組織に合う育成計画を作る
4、(2人組になって発表&フィードバック×2)
 自身の現状と育成計画について話し、それに対するフィードバックを受ける
5、(個人ワーク)
 不足している情報と行うべき行動を明確にする

のような感じでしょうか。

グループワークの方式にこだわりは無いので、
意見をたまわりたいところなのですが、
自分の組織について考えるので、
個人ワークは欠かせないと思います。


ざっくり言うとこのような感じです。

★★以上、たたき台メール★★




さて、流れを考えながら1つずつ詰めていこう。

◆レクチャー

まず前提として、

・自己紹介で有用な経歴だけを紹介(講師歴5年、新人研修・管理の統括をやった経験あり、関西で優秀講師となる、現在リーダーシップの研究をしていること、海外で少し研究の手伝いなんかもしたことあり)

☆レクチャーを聞くときの注意
・成長の機会(実感)は割合として経験7割、上司や人からの影響2割、研修等off-jt1割(どこ出典だっけ?探さなきゃ)

・残念ながら今からのレクチャーはその「1割」でしかない
→仕事の経験が活かせるように、そこに結び付くようなことを話すつもりであること

・自分に合う視点でレクチャーを聞いてほしいこと(組織の長、プロジェクト長、1対1、自分自身で使える資源、責任、所与の外部要因が変わる)

・以下で説明するが、業績への責任が持てないなら育成を行うことは難しいため、立場を考える事が大事

・最終的に提案することは自分の立場において「目標(ゴール)」と「現状(スタート)」を認識すること。その為のツール


☆研究(専門書)と実務の人の話(一般書)の違いって何なの?
・研究(専門書、論文)
測定できること(例えば行動)、積み上げ・改善できることが取り扱われる。
N数が多い。
色んな業界を扱っている。
この分野では海外の研究が中心。
(最近は)背景、視角も詳細に記述される。


・実務(一般書)
検証困難、未検証のことも扱う(意識等も記述される)
一般的にN数は少ない。
ローカルな事例が多い。
日本発のものも多く読める。
主に著者の視点に基づいて書かれる。


このようなことを話してから、

・これからのレクチャーとワークの成果をそのまま持って帰るんじゃなくて、加工(ローカライズ)していく必要があり、これ(研修)を聞くだけで何かが変わるわけではないと釘を刺す


そして主コンテンツに入る。

1、リーダー育成と業績はトレードオフの関係であり、組織に合うバランスを考える必要がある(リーダー育成に関する研究・理論の紹介)
→正確には「(長期的な視野で)育成すること」と「(短期的な視野で)業績を追求すること」はトレードオフになるということ

・長期的な育成を求めるなら「未開発の要素」を活かす資源配分をする必要があり、短期的な業績を求めるなら「現在の長所」を最適配分する必要がある
→特に、ポジションシフト(昇進など)を狙う場合は、今最適な方法ばかりすることは効果的とは言えない(営業を追求しても良き管理職になれるとは限らない)
→未来を予想してそれに応じた能力、経験を開発していく必要がある

・自分の権限が及ぶ範囲でないと責任を持って(計画的、能動的に)育成することは困難(そうでないと「業績の追求を育成に回しました」と言えない)
→育成することは未来に対して投資する(リスクをとる)ということ。現状、権限が無いなら上を説得する必要がある。

・よって、自分の立場において育成に対してどれほどの理解が得られているかを明確にする必要がある。

・もし、業績重視で人が育ったとしても、それは「育った」だけであり、「育てた」とは言えないし、育ち方を予想できない。
→育ち方を予想できないなら人材育成計画(人に関する経営計画)も立てられない

・その他、リーダー育成に関する研究を紹介していく(McCall,Bennis,金井を中心に)



2、人はリーダーに関して様々な捉え方をしているし、予想以上の期待をする(様々な理論の紹介)

・リーダーに関する動画を字幕・音なしで見せて考えてもらい、その後、字幕ありで見てもらって、人は様々な捉え方をしていることを実感してもらう
(参考:「裸の男とリーダーシップ」字幕なし)
→これらの捉え方の違いが存在することを・実感理解してもらう

・他にも研究の世界においてもどういう捉え方があるのかを紹介。今日のプログラムでの人の話を聞くとき、一般書を読むときの分析方法として活かしてほしい
→古典的には大きく分けて特性(才能)、行動、状況、関係性、それぞれに着目した理論がある(過去日記参照)
→その後変革型リーダー、サーバント(奉仕型)リーダー、フォロワー志向の研究などへの注目も集まる
→現在はよりローカル、よりグローバルな理論の研究が進んでいる。ここで世界のリーダー認知の違いなどを紹介。次の認知の話(僕の研究分野)に繋げる

・Pfeffer、Meindlを始めとする「リーダーシップへの過剰な期待」について話す
→最近の事例として、内閣支持率や内閣へのリーダーシップの要求、カリフォルニア知事の研究を例にして説明
→曖昧な概念だからこそリーダーに過剰な期待をしやすいこと、リーダーシップの代替物についての説明をする
→今の問題は本当にリーダーが原因ですか?


3、1,2を踏まえて、いかに自分の組織に合うリーダー・マネジャー育成を考えるか
・現状、どれくらい育成(成長)しやすい環境(現状)ですか?
・将来、求めているor開発が必要な能力(ゴール)は何ですか?
・それに見合うマネジメント可能な資源はどのようなものがありますか?
・考慮が必要な外部要因はなんですか?
・今日、これから聞く話の中で自身に活かせる部分、活かせない部分はなんでしょうか。


・自分自身の研究についても少し紹介
(実際に人がリーダーについてどのような意識を持っているのかを行動、状況、認知面から分析しようとする調査票を作成していて、協力者を探していること)

という3章構成。



◆ワークショップは

・まずレクチャーの内容の振り返りスライドを用意する

・それから
1、(個人ワーク)
 自分がリーダーを発揮するorリーダーを育てる環境を書き出す(どのような規模・権限・環境があるのか等)
2、(グループワーク)
 リーダーやマネジャーにとって必要な特徴・行動などをブレストする
3、(個人ワーク)
 ブレストの結果を使って、「自分の職場でのイメージ(現在)」と「成長or育成後の目標(未来)」に分けて自分の組織に合う育成計画を作る
4、(2人組になって発表&フィードバック×2)
 自身の現状と育成計画について話し、それに対するフィードバックを受ける
5、(個人ワーク)
 不足している情報と行うべき行動を明確にする


☆全体の流れとして
まず個人が意見を書きとめておく(ここ大事。声の大きい人に意見が消されないように)
→それを寄せ集める(ブレインストーミングで集める)
→寄せ集めたものについて皆で自由に考える(ここで最大限に思考を発散させる)
→広がったものを自分の組織に落とし込んで考えてみる(収束させる)
→収束させたものに関してフィードバックをしてもらう(洗練させていく)
→始めに言った通り、ここ(研修)で全てが学べるわけではないことを意識してもらう(応用、改善の可能性を意識させる)

主催者の方が参加者同士の交流を求めてらっしゃるので、
もう少し交流主体の方法を打ち合わせていく予定。




まだざっくりとしているけれど。

おー。スライド作るのと、内容絞るの大変そうだ…
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【備忘録】リーダーシップの学術的な定義の数々

ご存じの通り、僕はリーダーシップの研究をしているんですが、
「リーダーシップ」というものの定義というのは実は統一されていません。

現在、リーダーシップの包括的な研究の大家である
Gary Yuklの"Leadership in Organization"という本を読んでいるのですが、
その中にでもリーダーシップの定義の例だけで10種類載っています。

その本にはリーダーシップの定義についてだけで
1節(7ページ)分も充てられています。

これから、僕はリーダーシップの認識についての研究をするので、
備忘録として、ここにあるリーダーシップの定義についての記述をメモしておきます。
あと、訳文と感想も付けておきます。


・Leadership is "the behavior of an individual ... directing the activities of a group toward a shared goal." (Hemphill & coons, 1957, pg. 7)
リーダーシップは「共通のゴールに向かうグループの活動を指導する個人の行動」である。

指導者の行動に注目した考え方です。
おそらく、「才能のある人の行動を研究し、マネしよう」
という考えがあったのだと思います。


・Leadership is "the influential increment over and above mechanical compliance with the routine directives of the organization. (Katz & Kahn, 1978, pg. 528)
リーダーシップは「組織の日常的な指示への機械的な追従の他の、影響力の増加」である。

官僚的で機械的な指示だけでは
人間は動かないことに気付いた時期だったのかもしれません。


・"Leadership is exercised when persons ... mobilize ... institutional, political, psychological, and other resources so as to arouse, engage, and satisfy the motives of followers." (Burns, 1978, pg. 18)
「リーダーシップは人々が制度上、政治的、心理的、そしてその他の資源を動員することにより、フォロワーの動機を喚起、誘引、満足させる時に働くものである。

リーダーの行動を細かく分析し、
フォロワーを動かす要因を研究していたのだと思います。


・"Leadership is realized in the process whereby one or more individuals succeed in attempting to frame and define the reality of others." (Smircich & Morgan, 1982, pg. 258
)
リーダーシップはあるプロセスにおいて理解できるものである。そのプロセスによって一人あるいは多数の個人が他者の現実を形作り、定義する試みが成功する。

リーダーシップは「枠を作る」存在であるという認識です。
この定義では「リーダーが一人ではない」ということにも注目すべきかもしれません。


・Leadership is "the process of influencing the activities of an organized group toward goal achievement." (Rauch & Behling, 1984, pg.46)
リーダーシップは「ゴール達成に向かうグループの行動に影響を与えるプロセス」である。

「管理」というよりも「導く」という感じの捉え方をしています。


・"Leadership is about articulating visions, embodying values, and creating the environment within which things can be accomplished." (Richards & Engle, 1986, pg. 258)
リーダーシップはヴィジョンを述べ、価値を形作り、そして物事が達成されうるような環境を作ることに関するものだ。」

今までのものに比べれば総合的な過程について述べています。


・"Leadership is a process of giving purpose (meaningful direction) to collective effort, and causing willing effort to be expanded to achieve purpose." (Jacobs & Jaques, 1990, pg. 281)
「リーダーシップは集団の努力に目的(意味ある方向)を与え、目的達成の為に率先して努力
させるようなプロセスである。」

Y理論に基づいた考え方と言えるでしょうか。
フォロワーに対する気遣いがみられます。


・Leadership "is the ability to step outside the culture ... to start evolutionary change processes that are more adaptive." (Schein, 1992 pg. 2)
リーダーシップは「より適応力のある革新的な変化のプロセスを始めるために文化の外側に踏み出す能力である」

変革型のリーダーシップについての考察なのでしょう。
勇気ある人物というのがリーダーだと述べています。


・"Leadership is the process of making sense of what people are doing together so that people will understand and be committed." (Drath & Palus, 1994, p. 4)
「リーダーシップは人々が理解し、コミットしてもらうために何を共にやってもらうかに気付く過程である。」

これもフォロワーに配慮した定義だと思います。
筆者が組織の力に対して一目置いていたのかもしれません。


・Leadership is "the ability of an individual to influence, motivate, and enable others to contribute toward the effectiveness and success of the organization ...." (House et al., 1999, pg. 184)
リーダーシップは「他者が組織の影響力や成功に貢献することへの影響力や動機付け、そしてその貢献を可能にするような個人の能力のことである。」

この定義では「フォロワー」でなく「他者」という言葉を選んでいたり、
「個人の能力」という記述が使われていることから、
「リーダーシップは誰でもとれる」という前提が読みとれます。


ふう。


英文打つのめんどくさい…。
訳文も酷いな…。

本文には
「ほとんどのリーダーシップの定義は『リーダーシップはグループや組織の中での活動や関係をガイド、構築、ファシリテートするために他者に及ぼす意図的な影響力のプロセスを伴う』という前提を反映している」
と書いています。(うん。我ながら酷い訳文だ)


また、メジャーな論争として
「リーダーシップとは特定の役割なのか、分担されうる影響のプロセスなのか」
というものがあります。

リーダーは一定の責任を伴う人にしか適用できないものである、
という考え方と、
リーダーシップは社会的なシステムに見られる影響の過程である、
という考え方に分かれます。


現在でもこの論争は続いており、
研究の目的によって定義が使い分けられています。


自然科学とは違い、
リーダーシップはアカデミックにおいても
定義がはっきりしているものではありません。

ただし、一つの研究に対して、
明確な定義を定めないと研究が進まないのも事実です。


これから複数の調査を始める予定ですが、
それぞれ調査の目的が違うので、
定義を複数用意するか、双方に通じるような定義を採用するか
悩ましいところです。


今日はこんなところで。
時間が来たので面接に行ってきます。

あ、英語できる人は訳文の添削お願いしますw
(マジで自信ないので)
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旅立ちて自由な母でも子を思ふ

「研究の道に進むと自分の思い通り、自由に研究ができる」
ということを先輩や先生からよく聞いているのだけど、
良く考えると、僕にはそんなことはできないのだろうな。

どこまでを「思い通り」と定義するかにもよるのだけれど、
少なくとも、僕は誰かのことを気にしながら研究テーマや内容を決めようとしてしまう。

それは論文が通るかどうかという政治的なことではなく、
その論文で至った結論が誰に、どのように影響をするのか、
ということを第一に考える。

必ずしも、知的好奇心が最優先事項にはならない。
(この時点で学者に向いていないのかも知れない)


僕の専攻はリーダーシップ論である。


海外の論文を見ていると、
リーダーのどのような行動が
もっとも効果的にフォロワーの行動に影響を与えるか、
あるいは組織の業績を向上させるか、などといったトピックを扱う。

しかし、僕はこういった研究をしたいとは思わない。

なぜなら、「優秀なリーダーシップを生み出す条件・方法」が
論文によって発表されていけばいくほど、
リーダーへの過負荷・過期待が助長される気がして怖いからだ。

リーダーシップ関連の論文で、
「ある行動」と「成果や行動」との相関は
自然科学(理科とか物理とか)よりも低いものである。

絶対に効果的なリーダーシップの理論は現状、存在しないといってもよい。

しかし、多くの読み手(特に初学者や非アカデミックな人)は
あまり統計・数字の読み方を知らないがために、
結論を読んでそれを鵜呑みにする。

つまり、程度を見ない。
(ってか見れない)

タダでさえ初学者なのに、
彼らに統計を読めるようになれというのも酷な話なので、
僕は、彼らによる無意識の暴走を止めることが必要だと考えてしまう。
(僕なんかの研究に効果があるかどうかは置いておいて)


結局、誰か(今回はリーダー)を気づかってしまうみたいだ。


ちなみに、僕の研究テーマは
「リーダーシップロマンス(リーダーへの幻想)の崩壊」
である。

リーダーというものに対して、人は過剰な期待を抱いてしまう。
これがRomance of Leadership (Meindl(1985))

しかし、そのロマンスは次第に解消されていき、
最終的には愛想を尽かす人が出てくる。

私はその崩壊過程と、崩壊後のフォロワー(リーダーの逆)の動向に注目しようとしている。


最近は就職活動においても「リーダーシップの重要性」というのが説かれている。
様々な優秀(と嘯いているよう)な人がリーダーシップの持論をそこかしこで語っている。
いつからか、リーダーシップという言葉(だけ)が世の中に浸透してしまっている。

しかし、前述したとおり、僕はこういった流行とともに、
リーダーシップへの過負荷や過期待を当たり前に思う風潮が
生まれてきているように感じ、それを非常に危険なことだと思う。


確かに、リーダーに抜擢されるような人の多くは優秀な能力を持っている。


しかし、だからと言って、彼らに負荷をかければいいってものでもないと思う。
例えば、もっと余裕を持たせて、もしもの時に動ける優秀な人材を持っておく、
ということも考えてもいいのではないだろうか。

最近のマネージャーはプレイヤーである比率が高すぎて、
動きが小さくなっているように思う。

忙しいながらも大きな仕事をこなす人はいるけれども、
細かい雑事に追われて、小さく収まってしまっている人が沢山いる様にも感じる。


もっとフォロワーも自立して成長できるのではないだろうか。
もっとリーダーは自由に動いても良いのではないだろうか。


そういったメッセージを込めながら、
僕はリーダーシップロマンスの崩壊についての研究をする。



久しぶりに本業について書いたなー。
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月始め13時間遅れてる (リーダーシップの基礎理論について書いています)

3本の論文を読んで、今日もClassに参加しました。

今日はリーダーシップの基礎的な理論を基にした授業で、
前半を先生が授業をした後に、実際の人物を想定して、
その人が理論にあてはまるかどうかを3つのグループに分かれて議論する。

スターリンとナチスと若者に人気のコメディアン(たぶん)
の名前があがり、それぞれに対して意見を述べた。

その時の講義では
Traits,
Behavior,
Contingency,
Relationship,
の4つの基礎理論をフレームワークとして議論をした。

今回はせっかくなのでそれぞれの理論の解説を日記のかわりにしたい。

・Traits(特性論)
Traitsというのは直訳すると「特色・特徴」という意味になるのだが、
ここで指すのは、「リーダーの(人間として持つ)特徴」を
リーダーシップの重要な要素として捉える理論で、
一般的な理論として特性5因子論(Big five)という5つの要素で考える、
Five-Factor Model of Personalityという
Goldbarg等によって確立された枠組みが有名である。

特性5因子とは、
N…神経症的傾向 Neuroticism
  不安、敵意、抑うつ、自意識、衝動性、傷つきやすさ
E…外向性 Extraversion
  温かさ、群居性、断行性、活動性、刺激希求性、よい感情
O…開放性 Openness to Experience
  空想、審美性、感情、行為、アイデア、価値
A…調和性 Agreeableness
  信頼、実直さ、利他性、応諾、慎み深さ、優しさ
C…誠実性 Conscientiousness
  コンピテンス、秩序、良心性、達成追求、自己鍛錬、慎重さ
(i一覧はhttp://www.oak.dti.ne.jp/~xkana/psycho/clinical/clinical_07/index.htmlから抜粋)

という5つの因子のことで、2002年の研究(Judge et al.)では
C,E,Oはリーダーシップとの関連性があり、
A,Nは関連性がないということが示されている。

(ちなみに、この5つはOCEANと覚えれば覚えやすいよ)

Traitsは一番古典的な理論であるが、
最新の研究でも無視できない大事な理論である。


・Behavior(行動理論)
この理論はTraits理論の次に現れた理論で、
Ohio State University(オハイオ州立大学)
の研究グループが提唱した理論である。

彼らは効果的なリーダーの「行動」に注目した。
そして、数々の行動を研究し、
最終的に2種類の行動に帰着されることをつきとめた。

その2つが
Consideration(配慮)
Initiation Structure(構造づくり)
である。

以降、同様な行動理論が提唱される。
例えば
University of Michigan(ミシガン大学)のLikertが提唱したのは
people-oriented(従業員重視)
task-oriented(生産重視)
の2軸、

日本でも三隅二不二が提唱した
Performance(成果)
Maintenance(調整)
の2軸を設定したPM理論というものが提唱されている。

いずれにせよ、
成果を志向するか、人間を志向するかの2つの要素を重要視し、
2要素とも高いリーダーが最も効果的なリーダーシップとされた。



・Contingency(コンティンジェンシー理論)
無理矢理日本語に訳すと「状況適合理論」という。

実は、先述の行動理論で好ましい行動をしているリーダーがいるにもかかわらず、
組織が必ずしもよい業績を出せないという事例が、少なからず指摘された。

そこでFiedlerはLPC得点と状況要因を分析して、
効果的なリーダーシップの形を解明しようとした。

LPC得点とは、行動理論の考え方とほぼ同じと考えればよい。
高LPC:人間志向的
低LPC:課題志向的
のリーダーのことである。

一方、状況要因としては
①部下との関係の良さ
②そのリーダーに与えられた権限の大きさ
③仕事の構造化の程度(課題が明確かどうか)
の3つの要素の高低の組み合わせ(2×2×2=8通り)を定め、
それぞれをオクタントⅠ~Ⅷと名づける。

そして、LPC得点の高低と各オクタントの相性を考え、
状況に合ったリーダーシップを充てるのが良い、という考えである。

簡単に言うと「適材適所」の理論であり、
下手をすると理論として成立しなくなる危険性もある。

現在のリーダーシップ理論では(特に実務界では)、
この考え方が有力なのではないだろうか。



・Relationship(関係性)
上司と部下の関係性に着目した理論として
もともとはVDL(垂直二者連関)と言う理論が提唱され、
もっとも有名なものにGraenが提唱した
LMX理論(リーダー・メンバー交換理論)というものがある。

LMX理論はそれまでの理論はリーダーだけに着眼した
1人モデルがほとんどだったが、LMXの登場により、
リーダーだけでなく、リーダーとフォロワーの双方を
とらえる2人モデルが、リーダーシップの文脈で考察されるようになった。

(フォロワー:リーダーについていく人)

LMXはInformal(非公式的)な関係に着目して、
(本来は部下と上司はFormalな関係なはずなのに)
上司と部下の関係の良さを測り、
それによってリーダーシップの効果が左右されることを明らかにした。

これは現在のリーダーシップの研究でもよく使われている理論である。

ただ、この理論はたくさんのスケール(指標)が開発されすぎてしまい、
扱いきれない状態に陥りそうになったが、
Schriesheimが1999年に包括的なレビューを行って、
今では数個の有効な指標に収まっている。



今のリーダーシップの基礎になっている4つの理論を紹介しました。
他にもたくさん理論はありますが、気が向いたらまた書きます。



内容は分かってたんだけど、
やっぱりClassでは英語が聞き取れなくて、
内容が分かるのに、英語が分からないというのが歯痒かったなぁ。


あと、やっぱりこっちの1年生の生徒は
議論が小さくまとまってしまいがちだと思いました。

唯一、スターリン政権が崩壊したのは、
「コンティンジェンシーの状況が変わったからだ」という指摘があったのは面白かった。

こういう意見がもっと活発にされるなら
ディベートってすごくいいと思うなぁ。
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