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高田純次の「人生の言い訳」で肩の力が抜けた

そういえば、塾のアルバイトをしていた時の、
同僚の尊敬する人は高田純次だったなぁ、
とか思いながら、初めて書籍を手に取った。

帯に書いていたが、初の「語りおろし」らしい。
これも本当かは分からないけれど。

たまたま、今日本屋に行って、
本当は適当日記を買おうと思ってたんだけど、
本屋には適当手帳とこの本が置いてあって、
タイトルに惹かれてしまい、手にとってしまった。


人生の言い訳人生の言い訳
(2010/02/26)
高田 純次

商品詳細を見る


そんで、パラパラめくって、始めのほうで、
「俺は男らしく、絶対に言い訳しない」
こんなことを言う人にかぎって、ベッドの中では、
「あれっ、おかしいな? きょうは飲みすぎたかな?」
と、こんな言い訳をしているに違いない。
という言葉を見て、
なんだか色々な肩の荷が下りた気がして、
同時に購入することを決めた。

その時思っていたたのは、
「なんて論理的なんだ」
「すごい楽になったなぁ」
「最近、自分に固執してたなぁ」
みたいなことを考えていた。

その時は、「なぜ論理的と思ったか」って話題で
久々にブログでも書きたいなぁ、なんて思っていたんだけど、
帰って読んでみたら、そんなこともうどうでも良くなった。

読後は、
「目の前のことを正直に見るんだなぁ」
「しかも、自分の尺度にこだわらないなぁ」
「スムーズに思考を進める人だなぁ」
と、高田純次の姿勢にただただ感心した。

正直に考えた結果の負の感情も含めて受け入れる。
他人に対する言い訳と自分に対する言い訳。言い訳にはこの2つがある。
(中略)
くらべると、前者が苦し紛れとはいえ、一応きっぱりとした言い訳の体を成しているのに対し、
後者はどこか決まりが悪い。
ただ、全てのことを「適当」に笑い飛ばしているわけではなくて、
他にも恥ずかしさとかを感じていることを正直に告白する。

しかし、その上で、
他人にも自分にもうまく言い訳しないと、「しこりが残る」とか、「あとを引く」、「後悔する」といったことになってしまうもんね。
(中略)
ところが、自分に対してそんな言い訳は通用しない。だって、すぐにウソだってバレちゃうもんね。
自分に対する言い訳はそこがむずかしい。なかなか自分にはウソがつけないわけだ。
しかし、高田純次は提言したい。自分にうまく言い訳しましょう、と。
1章の終わりに、そんなことを言い放ち、
2章からさまざまな言い訳について話を続ける。

「きっと幸せにするから」
という言葉から始まり、
「終電に乗り遅れちゃったね」
といった下世話なものも扱いつつ、
「まっ、いいか」
の言葉で締める。

2章を通して、
人間の適当さ、自分の弱さ、興味のなさに言及しながら、
強引ではない形で、説得力のある語りを綴っていく。

「高田純次も言ってるけど、確かに自分もそうだよなぁ」
そんな気持ちにさせられながら、言い訳について考えてしまう。

3章は「言い訳の心理学」という名前がついていて、
詐欺師の例から始まり、
言い訳をした時に生まれてしまう感情や、
相手によってつい自分に言い訳したくなる場面について語る。

そこで、
悲しい時には、なるべくそれを人に見せたくないという心理がはたらくからだと思うけど、嬉しいときはどうだろう?

もちろん嬉しいときは、悲しいときと逆で、幸せな気持ちを人に伝えたいという気持ちはあるだろう。
しかし、その反面、あんまり嬉しそうにしているとツキが落ちるというか、
嬉しさが半減するようなすることってないかな?
こんな風に、高田純次は僕の感情の言い訳さえしてくれる。
つい、言い訳に言い訳をしたくなるようなものを、気持よく解いてくれる。

そんな感情に対処するように、
4章ではバランスの取り方を語り始める。

そこでは、
飛び抜けなければいけない(と言われている)お笑いの世界で中で
ヒット芸や定番ネタも持たない彼が(結果的に)バランスを取ってきたこと、
会社員時代には自分の感情をうまくバランスさせて仕事をこなしていたこと、
劇団デビューの際の「魔が差した」こと、などを話していく。

4章の最後に、人生の転機について、横尾忠則の作品を上げながら解説する。
人生で、T字路みたいに右か左か、はっきりした選択を迫られる場面はそう多くはない。
むしろ、Y字路的な微妙な選択をすることのほうが圧倒的に多いはずだ。
(中略)
T字路の右左を間違えたら、方向が全く違うわけだから、きた道を引き返すという選択肢しかない。
ところがY字路の場合は、途中からでもどこかで適当に曲がっていけば
もう一方の未知にでられそうな気がして、思わずハンドルを切ってしまう。

すると、たいていはそれがまた間違えていて、行き止まりだったり、
まったく違うとんでもないところにでてしまったりする。

このがっかり感。そんなきたいやら、もどかしさやら曖昧さやらが詰まっているのがY字路で、とても面白いと思った。
なんて、ぐっと来る文章を書かれてしまう。
さらに、それを「面白い」と片付けるとは、なんと格好良いのか。

実は、この直後には、個人的に非常に気に入っている部分があって、
彼が絵を欲しくなって横尾さんに頼み込みに言った時の話で、
そのとき横尾さんの手を見たら、
指が白くて、僕の倍ぐらいの長さがあるのにビックリして、
さすが世界の横尾さんは指も世界的な長さ、なんて印象を持っていた。
ところが、二度目にお会いしたときは、今度は普通の指だった。
あれは幻だったんだろうか。今でも不思議だ。
と書いている。

この記述に、彼の正直さというか素直さが現れているなぁ、と感じたのだ。

記憶に、無理やり整合性を持たせようとせず、正直に捉え、正直に残す。
そんなスタンスがここに出てるんじゃないか、と思ってしまった。

そんな彼が、最後の5章でまた期待を超えてくる。

今までスムーズに文章を綴っていたのに、
いきなり、
「適当」が分からない
という見出しで話を始めてくるのだ。

そして、
いつからか僕は、「適当男」なんて言われているけれど、
これでもけっこう人並み以上に悩むことがある。
「適当って何だろう?」と。
むずかしいんだ、これが。
(中略)
その世間のイメージからすれば、高田純次は適当でなくちゃいけないんだけど、
当の本人が「適当」ってことがよくわかっていないのだから、タチが悪い。
と続ける。

「適当論」という本が売れるようになってから、
ひとから「適当」を求められるようになったと言い、
ところが、「適当男」というのは、世間の僕に対するイメージではあるんだろうけど、
僕自身が「適当男」を演じているわけでもないし、
「待ってました! 高田純次のテキトー節」みたいなお決まりの芸があるわけでもない。

にもかかわらず、いったん「適当男」という色が付いてしまうと、
みんながそういう目で僕を見るから、そこにジレンマが生じる。
という難しさを吐露する。

そんなわけで、「適当男」と言われだしてから僕は、
適当ということに振り回されてきたように思う。
(中略)
ここまではさっき言ったとおりなんだけど、実はもっと大きなジレンマがある。

それは、「高田さんのテキトーな感じがいい」と第三者に言われて、
「そうか!」とその気になった僕が、
「適当」を大いに意識してそれを演じてみせるとか、
芸にしちゃおうとかなったときに、
それはもう「適当」じゃなくなっちゃうってことだ。
(中略)
自分で言っててわけがわからなくなってきちゃったけど、
要するに、さっき言ったように、
適当ということを適当に考えてたら適当なことはできないけれど、
かといってまじめに考えてしまっても、その瞬間に適当じゃなくるってこと。

そのへんがじつにジレンマなわけ。
と全く「適当」ではない論を展開する。

このような話に加えて、
5章では役者論など、真剣に意見を続けていく。

最後はやっぱり適当な茶化しで終わるのだが、
本書では一貫して、正直で、誠実な人であることが感じ取れた。

彼は、
自分の弱いところも認めるし、
状況の変化をありのまま捉えようとするし、
その自分の感覚も絶対視しない中で、
誠実に状況を分析し、考えを進めていく。


そんな姿が、ぼくの肩の荷を下ろし、
強情な言い訳で大きく見せようとしていた自分を諦めさせ、
同時に、広い平野にぽつんと立つ小さな自分を感じさせてくれた。


「馬鹿だったなぁ。僕は弱くてだめだな。」

そんな自分への言い訳が、
引っかかること無く自分の中に落ちていった。

人生の言い訳人生の言い訳
(2010/02/26)
高田 純次

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まとめ【高田純次の「人生の言】

そういえば、塾のアルバイトをしていた時の、同僚の尊敬する人は高田純次だったなぁ、とか思いながら、初

コメント

非公開コメント

ふーん。。

色々思うところありますが、それはさておき。今度貸してくださーい(人´∀`)

Re: ふーん。。

> 色々思うところありますが、それはさておき。今度貸してくださーい(人´∀`)

この距離やったら買うほうが楽じゃないか?(笑)

キモトサンから借りることに意味があるんですo(`▽´)o
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